君がくれた未来




「ぅーん…百合ちゃん、あいうえおって言える??」先


寛がナースコールをしたら、先生が来てくれた


『あいうえお』


「駄目かぁ…」先


先生は深刻そうな顔をした


「先生っ…百合、大丈夫だよねっ!?」


「寛……」先


百合は小さい頃から、喘息を持っている


先生の名前は【安西 秀斗 SHU-TO ANZAI】


私の担当医師で、寛のことも小さい時から知っている


私は近くにあった紙に、


《先生??正直に話して??》


嘘は嫌だよ……


もう嘘はっ…嫌だっ……


《私はっ…もう話せないのっ??》