「百合がどんなけお前を好きだったか…てめぇには分かんねぇのか!?ぁ??」


寛がこんなに怒ってるのを見るのは…産まれてから16年、初めてだった


寛と私は同じ病院で、同じ日に生まれた


それに私の両親と寛の両親は幼なじみだった


だから生まれてからずっと一緒


ぅうん…お腹にいる時からずっと一緒なんだ


だからこそ、言葉では表せないくらい…大切な存在っ


そんな寛が、やっぱり今…私のために怒っている


「るせぇな……」


「翔っ!!!!!」


翔っ、お願いっ……


寛を挑発しないでっ……