「名前っ……」郁


きっと学年中が知っている


私が、寛の前でしか自分の名前を呼ばないことくらい


「郁也くんは特別だよっ♪」


「っ/////」郁


「転校しても…元気でいてねっ…??」


「ぁ…それなんだけどっ……」郁


郁弥くんは気まずそうに目を反らした


「転校って言っても、隣の市なんだよね……」郁


隣の市??


「なんかごめ……「やったあっ!!」


私は郁弥くんの言葉を遮り喜んだ


___ガラッ


「何叫んでんだ!?何かされたか!?」


寛がビックリしながら図書室に入ってくる