次の日、駅で夏葉と合致して
学校に向かった。

電車内は私の学校の子がほとんどだった。


「おはよお」

突然誰かがあいさつしてきた。
私は声で誰なのかわかった。

夏葉は「おはよ」と言ったが
私は言わなかった。

「幸羽~、おはよ。」

私は無視し続けた。

私の態度を見て、きっと夏葉は
私と瞬先輩の間で何かあったなと
察したのだろう。

気を遣って夏葉が瞬先輩と
話してくれた。

「瞬先輩って、家どこなんですか?」

「秘密。個人情報だからね。」

瞬先輩は笑いながら言った。

「教えてくださいよぉ」

「だ~め。教えると君付いてきちゃいそうだから。」

「あ、ばれました。」

そんな会話を私は、夏葉の
後ろで聞いていた。