英国喜劇リトレイス



翌日

このエディンバラのはずれにある大きな屋敷。
そこがエルヴィスの持つ別荘。
いや、今は正式なスコットランドの拠点か。

俺たちは、その門の前に立った。


「大きな家だね。さすが王子様」

「そう思ってるとは感じられない棒読みだね」

今日ばかりは突っ込むのはイアン。
俺はどうしたかっていうと、イアンに首根っこをつかまれ、雑巾のごとく連れられていた。

「イアン。これ、どうしたの」

おいおい、俺はこれ扱いか。
いや、イアンの扱いのが酷いけど。


「行きたくないって駄々こねたから、無理やり」


だからってつかんで引きずるなんて酷い。
昨日こいつのこと見直して損した。