な、なんかこのセリフ照れるぞ。
でも、とりあえず俺は本気である。
「だから…兄貴も助けたいっちゃあ助けたい」
「なんだよお前、そこはっきりしろよ!」
イアンが嬉しそうな顔で小突いてくる。
なんだオメー、そんなニヤニヤしやがって気持ち悪い。
復讐の相手が兄貴じゃないとわかっただけでこの変わりよう。
「…だったら、私の協力は必要ないということでよろしいのかしら?」
「そんなことはない!」
俺は立ち上がって声高に言う。
あ、なんか横でいやな殺気を感じた。
「兄貴の異変に気づいてくれたのはお前だ。その黒幕ってのに対抗するにも、お前がいてくれると心強い」
いてくれるとちょっと嬉しいってのもあるんだが。
そんなこと言ったら俺はイアンに殺される気がする。



