そんな俺たちにかまわずセルマは話を続ける。 全く本当にマイペースなやつだな… 「貴方の兄は悪くない。それがわかってしまったら、貴方の復讐はどうなるの?」 マイペースでも、セルマは真剣に俺を見る。 「……それでも、俺はカレンを殺した奴を許せない」 イアンも、少し伏せた視線で俺を見てきた。 どうする? といった疑問が聞こえてくるようだ。 「それに、兄貴が誰かに利用されてるなら、それはそれでムカつく」