「お前な!! 妙なこと言っておいて「知りません」てそんなんで済まされると思うのか!?」 激昂するイアンを見上げる瞳はやはりぼんやりとしていて、変わらず抑揚のない声で言い放った。 「私は貴方たちのことを何も知らない。知らない人をさらに私の知らない人が狙う理由なんて私にはわからないわ」 「なんっ…?」 正論。 まさに正論だ。 イアンちょっと押されてる。 そんなこと滅多にないからか、見ている俺はちょっとわくわくしてきた。