英国喜劇リトレイス


「貴方のお兄さんの仕業ではないとしたら?」

「そんな馬鹿な。さっきも言ったけど、俺はハッキリしっかりくっきり見たんだ! アイツを! この目で!」

「あ、そう」

「ウッソん!」

華麗なスルーを見せたセルマは冷静に続けた。

「貴方たちからしたら、お兄さんは悪いことをするような人ではないのでしょう?」

「………」

いや、アイツ単純だからな。何しでかすか…

「はい。でも信じられないのでしょう」

もう質問じゃない
なんか投げやりだ。