「で、あなたたちは?」 「ディゼル・ランドルフだ」 「イアン・アーチボルト」 「…わかった。よろしく」 セルマは形式ばかりに右手を差し出した。 たいして興味もなさそうな顔しやがって。 なんとなくカレンと似てるとか思ったけど……顔、そんなに似てないな。 ぼんやりとしてるくせにまっすぐ見つめてくる赤い瞳が苦手だ。 「…聞きたいことがある。いい?」 俺たちは素直に首を縦に。 「どうして助けてくれたの?」