「クソ!」 俺は相棒を鞘から引き抜いて、構えた。 やつは短剣。 俺は大剣。 リーチでは有利! 一瞬の間をおいて、俺たちは同時に地を蹴った。 「おうらぁっ!」 先手必勝。 俺は剣を大きく下から薙ぐ。 しかし── 「甘いっ!!」 あっさりかわされ、ひげ面は俺の懐に入った。 うわ、ヤバイ! 大剣はリーチが大きく有利だが、重くて振りが大きいために隙ができやすい。 俺はとっさに脚を蹴り上げる。