「俺がコケそうになっただろうが!」
「……」
無視かっ!!
この野郎、文句のひとつでもつけてやる!
「おま──」
「弓を放った仲間はどこ?」
「あ?」
そこで魔女はようやく止まった。
そして俺を振り返り、もう一度言った。
「あなたの仲間はどこ?」
そういやイアンはどこだ?
つか、ここは?
「って、てめえががむしゃらに走るからわかんなくなっただろうが!」
「……」
「黙るな!」
怒ったつもりなのに、魔女の目は俺を見ていなかった。
それどころか少し上を見つめている。
あ? と思って俺も振り返ると影が覆いかぶさった。
「見つけたぜこのガキぃ…!」



