「これで大丈夫! でもあの力は命の力だから使うと寿命縮まるからね?」

「まだ使えるのか?」

「一度修得したものは忘れられないんだ。ボクやそこの人がいれば命の消費を抑えられると思うけど」

そこの人こと、セルマを振り返る。
セルマは首を横に振った。

「私はダメ。ディゼルの回復と、さっきのでもう魔力が尽きたの。もう、ただの人間」

となると、頼りはもう一人だけ。

「じゃあ、ロシュ。よろしく」

「え? いいの?」

「俺様の弟が言ってるんだぞ。決まってるだろうが!」


驚いた顔のロシュの頭をジュダスがぐしゃぐしゃに撫でた。


「お前は今から、五人目の兄弟だ!」


え、それはちょっと急展開