ロシュの手に、雫が一つ、二つ。 「ボク…ずっとずっと一人ぼっちで…寂しくて…下界を見たら、キミたちが、楽しく生きててッ、」 嗚咽が混じって、途切れ途切れになりながら、懸命に。 「ボクの兄弟は誰一人ボクのことを見てくれないのに、笑ってさ、怒ってさ、喧嘩してさ…………もう、ズルいんだよッ!!」 「うぁ、」 叫び声が、音波になって襲った。 感度の強いエルヴィスとレイモンドは辛そうに膝をつく。 とか言って俺もちょっと、キツイ…!