村の中心地の大きく開けている所で、それは行われていた。 しかし、人だかりばかりが先に立って肝心の裁判の風景は全く見えない。 神父さまが喋る時だけ静まり、魔女の言い分の時は人々が悪口を叫ぶ。 気持ち悪ぃ…… けど重要なのはそこではない。 「全然見えないなー」 後からきたイアンが軽く言った。 「ああ。俺もうちょい前行く」 「はいはい」 イアンはもう諦めたよう。 俺は人をかき分けて最前列に出た。 「!!」