「あ?」
イアンは顔を上げて俺を見、俺はその胸ぐらを掴み上げた。
「ムカついてんだっての。全く、らしくもねえ」
「るっさいな、お前がワガママ過ぎんだよ! 手に負えない厄介事ばっかり持って来るな!」
厄介事は不可抗力だろ!
――ガン!
衝撃と同時に視界が揺れた。
は?
冷静になろう。今、俺は――
「立てよ! その性根叩き直す!!」
やっぱり殴られた!?
よくわからないけど、イアンのガンギレスイッチが入ってる。
なんだよ、わけわかんない!
けど売られた喧嘩は買うもんだ!
「やれるもんならやって見ろ暴力従者!!」



