「それでいいのか?」

軽く睨むようにして、俺を見上げてくる。

「いいわけないさ。でも、今日を除いたら明日しかないんだろ? そう思ったら開き直るしかないじゃないか」

「………。
嘘吐いたり、思い詰めてる時に手を握りしめるのはやめろよ」

「え」

俺は慌てて両手を後ろに隠した。
そんなん、卑怯だぜ全くよ…

………

「ぶっちゃけてみれば、そりゃ死ぬのは嫌だ。凄くな。

でも、ロシュをこのままにしといてもしお前や、兄貴たちやセルマが俺の目の前からいなくなったら……」


それこそ、俺は嫌だ。