イアンは、俯く。
久々に見る燕尾服姿、そして下ろした髪の毛が、イアンをやたらと小さく思わせる。

「旅立ちを許可しなかったら、ディゼルはこんな目に遭わなくて済んだんじゃないかとか……。

やっぱり統治放り出したら議会が好き勝手やったとか、なんか王党派の領地も削れてから国が危ないとか」

後半ちょっと関係ないよな?
まあ、いいけど

「そんなこと言うなよ。俺は満足してるぜ。

おかげで色んな人に会えたし色んな体験したし」