「大丈夫です。命に別状はなさそうです」 「よかったぁ…」 「お疲れな、ディゼル」 俺は力無く笑うと、その場にへたりと座った。 レイモンドはすっと進み出ると、高らかに宣言した。 「勝者、ディゼル!!」 どっと歓声が沸いた。 「へへ、やったな!!」 イアンが走って来て、俺の背中を叩いた。 よかった。 これで――― 「クッ……ハハハハッ!!」 「!?」