「気持ちはわからないでもありませんから、責めるようなことはしませんが……」
その数に応じておのずと兵力も下がる。
どうやら今回はその数も多いのか。
報告する幹部は苦い顔をしていた。
「少ない人数で、どうジュダス兄さんを攻略するか。それがミソになりそうです」
となれば、ジュダスについての情報が必要となる。
「昨日いたロシュって奴は?」
会議の方向もそちらに傾いてきた頃、レイモンドに尋ねた。
「まだ寝てます。空腹で行き倒れたというのに、結局夕べ何も食べずに眠ったらしいですよ」
「よくわかんねえ奴だな」
「はい。しかし、どうにか話を聞きだしたいものですね」
「……そうだな」
俺はその後、いすに体を預けてぼんやりと会議を聞いていた。



