英国喜劇リトレイス


「え? 今日もう終わりなの?」

俺が入り口の幕を上げるとロシュの間の抜けた声が聞こえてきた。

「ええ、終わりです。ゆっくり休んで下さい」

「はーい!」

「返事は伸ばさない」

「……はい」

ママかてめえは。
苦笑しながら、幕を下ろして、俺は一人出て自分のテントへ向かった。


「よお、戻ったか」

「ああ」

割り当てられたテントでは、イアンが寝る準備を整え、弓の手入れをしながら待っていた。