英国喜劇リトレイス

心外だという目で俺を見る。

「それよりも、彼から色々聞き出しましょう。側近を務めていたというなら」

「黒幕のことも知ってるかも!!」

はい、とレイモンドは頷いた。

俺たちは問題のロシュに向き直り、ロシュはきょとんと首を傾げた。

「なあ、ジュダスってどんな感じだった?」

「うーん…豪快で、カリスマ性があって、でも意外と人間味があって」

フムフム、と頷く俺たち。
ここまでは俺の認識と変わらない兄貴の像だ。


「でも結構乱暴だったから、暴君ではあったかも」