「彼は斥候として送られたのでしょうが、些か人選が……」
「言うな。でもジュダスならあり得ないこともないぜ?」
仲間にした奴はとことん付き合って、見捨てることはしない。
人情に厚いというか、暑苦しいというか。
それがジュダスという奴だ。
しかし、レイモンドの反応は違った。
「いや、わかりませんよ。それでいったら兄さんは植民地化なんてそうそう考える人ではありません」
「そっか…」
そしたら、こいつは一体……?
「斥候としての役割…というか、協調性がいまいちだとすると、案外厄介払いかもしれませんよ」
「さらっとひどいな、レイ」



