英国喜劇リトレイス


俺はニヤリとして口角と共に大剣を天に上げた。

さぁ……寄ってこい鬼さんよ

「だからさ、正攻法でやってやる必要もないよな?」

思い切り剣を横に凪ぐ。
そのまま一回転すると、近くにいた人が次々に宙を舞い、3メートルほどの空間が出来る。

俺はその場で剣を振り上げ――

「ッ!」

首の右辺りに鋭い痛みが走った。
でも今はそんなの気にしていられない。

――力の限りで地面に突き刺した。


――ピシッ


嫌な音が辺りに木霊する。

俺は大剣を引き抜き、宙に飛び上がる。

それが引き金になり、更にピシピシッと響く。