そして軍は前進を始め、正午になろうかという時、開けた丘で、議会派の軍――いわゆる反乱軍――とまみえた。
互いに、一定の距離で止まったまま。
馬に乗ったレイモンドは最前列まで進み、前を見据えた。
かなり後ろにいる俺やエルヴィス、そして兵士たちの間に、ギリギリと緊張が迫る。
俺は大剣の柄を握りしめた。
レイモンドがスッと手を上げた。
「撃ち方構え!!」
少尉が合わせて叫ぶと、大砲部隊がサッと動く。
そしてレイモンドの手が下ろされ――
「撃て!」
轟音て奏でて開戦を告げる鉄の花火が打ち上げられた。
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