「……思ったより、早かったな」 エルヴィスのポツリとした声に、胸がズグリと痛んだ。 「議会の連中ですから、狙いは兄さんでしょう。兄さんは後続隊に待機していて下さい」 「ああ」 肯定を示すのは口だけ。本当は自分だけぬくぬくしてるのは嫌だと叫びたいのが、手に取るようにわかる。 しかし、それは許されない。 「エルヴィスは待ってればいい。なるべく穏便に収めてくるさ」 「戦いを知らないお前が生意気言うな」 「チェッ」