ピタリ、と固まってからゆっくり上がったミドの目が、俺を見た。 『あったり前じゃん! 俺たちここの王子なんだよ? んなこと前から決まってる!』 『――ッ!』 ミドの顔がへにゃりとした。 ジュダ兄がニカッと笑って、大股でミドの前を横切る。 『よく言ったぜディゼル! さすが俺様の子分だ!』 『弟だし! 頭ぐしゃぐしゃすんな!』 『セットしたってアンテナは下りない癖に何を!』 快活に笑ってさらにぐしゃぐしゃ。 俺の意に反して、脳天のアホ毛は元気を取り戻した。