英国喜劇リトレイス


『それでも、大きな波……時代の流れというものに堪えるためには、王といえど、小さき存在なのです』

『っ、お前!!』

『やめろジュダス!』

ジュダ兄がミドに掴みかかろうとするのを、エル兄がユノと止める。
けど、そのままジュダ兄は叫ぶ。

『だって…貴様、それは父上に対する愚弄だろうが!』

『やめろって兄貴! またバリツ食らうぞ!』

さっと青ざめて、ジュダ兄は抵抗を止めた。
ミドは優しく微笑んでいるけど、なんだかそれが怖く見えた。