英国喜劇リトレイス


程なくして、森の見える辺りに、エル兄、その従者ユノことユノリアス、レイモンド、そして父さまの執事にして俺たちの爺・ミドが立っていた。


『おお、これで全員揃いましたな』

『おう!』

ジュダ兄が返事をする。
兄弟の中で一番年上のジュダ兄は俺の目標。
強くて背高くて。

『皆様に集まって頂いたのは他でもありません。これからの王子たちに聞いてもらいたいのです』

はい、と頷く俺たち。

白髪でいっぱいなミドは、昔軍部にいて、その名残で今も背筋がまっすぐ。

でも、優しい爺だ。

その目が、俺たちを見回す。