「王位継承の緊張感や軍部に務めることの圧迫がないお前だ。不慣れなのもわかるな。 けどそんなこといってる場合か? 兄貴に対抗する時点で戦争になることなんてわかりきってた筈な」 ……… 確かに、そうかもしれない。 でも俺は、自分たちだけでどうにか出来ると思ってたんだ。 「それなのに、だ。お前、いつまでもこんなところで何してる。 人に任せてお願いしますってな? いつまで甘えたこと言ってる!」 突然の大声に俺の肩が跳ね上がる。