俺が不機嫌にしていると、レイモンドはクスッと笑う。 「そういうところも相変わらずですね。……なのにどうして一番苦手なエルヴィス兄さんから行動を起こしたの?」 「微妙に敬語崩れてんぞ」 「いいから」 話しなさい、とレイモンドは迫る。 こんなときにそんなこと言うか。 「兄さんが痺れを切らすから、手短に」 ったく、この兄貴も面倒くさいなぁ……