英国喜劇リトレイス


ギィン!!
剣と剣の交わる音が鳴り響く。

「くっ……」

細身の剣から繰り出されている筈なのに、攻撃が重い。
俺は大剣を握る手に力を籠め直す。

「どれだけ強くなったか…見てあげましょう」

「ほざけ! んな暇やんねーよ!」

金属音を響かせ、レイモンドの剣を凪ぎ払った。

「二人仲良く結構だが、俺も加えてくれなきゃ拗ねるぜ!」

ハッと振り向く先には――エルヴィス

俺たちが離れると同時に鳴る銃声。
倉庫の陰に隠れると、壁に背中をあて、息をついた。


ちくしょう……銃だなんて厄介すぎるぜエルヴィス!!