「「誰がお子さまだ(ですか)!!」」
同時に走り出す俺とレイモンド。
ガガッ!!
「ッ、危ねーな!」
間一髪。
さっきまで立っていた場所に無数の穴が空く。
二手に別れて走る俺たちに、エルヴィスは小さく舌打ちして銃を止めた。
その時、レイモンドが走り込みながら長剣を鞘から抜いた。
本来両手で扱わねばならない長い剣を軽々と片手でつかう。
昔から剣に馴染んだレイモンドならではの武器だ。
ガン、ガン!!
「クッソ! ちょこまかとすばしっこいな!」
エルヴィスは連続で撃つが、ジグザグに走るレイモンドには当たらない。



