君がいるだけで…[番外編短編集]

『さーてと、帰るかな。』


なんて余裕気に呑気な声で言って美鈴に背を向けて歩き出す。


けど実際は………


『やば…』


余裕なんて一切なかった。


足音が聞こえてこない当たり、


美鈴は赤い顔して、照れて…、

動けないでいるんだろう。


でも、俺も顔が暑い。


ほんと、美鈴のことになると余裕がない。