「 純平くん? 」


「 すいません、
あたたかい家庭っていいなぁと思っていたら、
涙が出てしまいました…。

ボク…
親のこと何も知らないもんで…
顔も…。 」


ほのかのお母様が
頭を撫でてくれて


「 言いたくないことは言わなくていいわよ。
今夜は泊まっていきなさい。
もっといろんな話をしましょうよ。 」



ボクは客間に
お父様と寝ることになった。


それは
めちゃくちゃ緊張するもので…。


「 純平くん!
オレたちの仲間になれるようにしてほしいな。
娘の彼氏なんてさ
どんな人が来ても気に入らない!
けどな、
純平くんの隣で笑っている娘をみたら、
心から大切にされているんだと安心したよ。
だから、
うちに遊びにきなさい。
こうやって泊まってさぁ
男だけの会話もしたいしさ。 」


ボクは
ほのかに感謝した。

キミに出会えて
こうやって穏やかな気持ちになれた。


「 はい。
ありがとうございます。 」


お父様の言葉に
今の一言を伝えるのが精一杯だった。


親ってこういう
あったかさがあるんだね。