タクシーで送ってもらって、
それで二人はわりと近所に住んでいることがわかった。
自宅までしっかり送ってもらっちゃった。


「 遠まわりさせちゃって、
お疲れのところ…
ありがとうございました。 」


深々と頭を下げてタクシーをおりた。


青葉さんもタクシーからおりて、
タクシーを帰した。


「 えっ?
タクシーいいんですか? 」


「 歩いて帰れる距離だもんね。
気にしないでいいよ。 」


「 でも…。 」


「 これからは
こんな遅くまで一人でいないでね。
ほのかちゃん!
ボクをあまり心配させないでね。 」


笑いながら手を振り歩きだす、青葉さん。

今言われた言葉の意味も考えないで
青葉さんの背中に


「 あの…今度…
お食事でもしませんか? 」


青葉さんは、あわてて戻ってきて


「 ほのかちゃん!
それはボクから言わせて欲しかったなぁ…。 」


首をかしげている私に


「 明日休日かな?
これを食べながらボクとドライブしませんか? 」


青葉さんが持っていた紙袋は
北海道の有名なチョコレート菓子!
おみやげの定番商品。


「 朝いなかったでしょ?
一週間出張してたんだ。 」


「 明日朝9時にここにくるからドライブしようね。 」


「 はい! 」


ほっぺにちゅっ!


「 おやすみ。 」


大きく手を振った歩き出した青葉さんに私は小さく手を振った。


ほんのりあったかくなった左頬に自分で触れていた。