「いくつ?」

「高2」

「タメだね」

「見えないんだけど」

大和と話していると、とても安心した。
可愛い自分になれてる気がして。

「こんな時間に女の子1人でいて、親何も言わない?」

「言われない、………てか親いないし」

あんな人達、親じゃない。
私の体には、消えないたくさんの傷がある。
心にも、たくさんの傷がある。


親なら、子供に傷なんてつけない。
あの人達には、家族愛なんてない。


「俺と一緒じゃん」

「大和もいないの?」

「死んだんだ」

私と大和の大きな違い。
大和には、親がいない。
私には、親がいる。

ただ、あんな人達を親と思いたくないだけなんだ。


孤独な現実逃避。