「血が出てますよ?」 「え?私?」 「…ほら、ここ………」 その人は、私の顔に優しく触れて血を拭いてくれたみたいだ。 「あ、ありがとう…」 「痛い?」 「痛くない」 「結構血が出てるよ?気付かなかったの?」 「気付かなかった」 痛くないから、気付くはずもない。 もう痛いなんて感覚を、忘れてしまった。 痛覚がマヒしていなかったら、今私は生きていないかもしれない。 あんな地獄耐えられない。 生き地獄って、ああゆうことをいうのかもしれない。 生きているのが怖かった。