「俺、そろそろ行くね」

「…ここで見る朝日、切なくなる程綺麗なんだよ」

「そうなの?」

「見て行かない?」

「…少しなら」

「用事でもあるの?」

「人探してんだ」

「どんな人?好きな子?」

「……俺のこと助けてくれる人」

「へぇ…」

「俺には、時間がないんだ 」

「そうなの?」

「あと一週間しかないんだ」

「何かのタイムリミット?」

「そうだよ、俺のタイムリミット」

微笑みながら言ったその言葉には、どこか寂しげだった。