「明美、帰ろう」
「う、うん!」
時はすぐに過ぎ去るもので
もう放課後になっていた
もちろん今日は寛人はいない
栞先輩と帰る日だから…
「明美、大丈夫?」
「え?」
「今にも泣きそうな顔してる…」
「…っ、大丈夫だよ?」
「……」
やっぱり京ちゃんには
私の気持ちなんて筒抜けなんだろうね
「今いないから…」
「誰が?」
「寛人、いないから…
泣いていいよ?」
京ちゃんは昔から
私に対して甘すぎる
でも、
今はそれに甘えるしか出来なかった
「あ、あり…が…とっ…」
優しすぎる京ちゃんが私は
大好き―――

