俺は、少々うんざりしているのだった


沈黙を破ったのは、妹だった


「あたしが迎えに行ってあげるよ。お兄ちゃん忙しいでしょ」


栞～！俺は、素直に感動した。何てやさしい子なんだろう。


「ありがとうな、でもいいよ。俺が迎えに行くよ。多分、急げば大丈夫だと思う。」


俺は、栞を見ながら言った。


「宗、無理に迎えに行くことないのよ。自分でここまで来れるんだし。」


母親は、厳しいまなざしを父親に向けている

「あ～う～ん。どうだろう。宗、頼んでもいいかな？」


親父は、申し訳なさそうな顔で母親を見つめるばかりだ


板挟みってのは、本当に大変そうだ



俺には、到底無理な行為だな、うん。


一人親父に同情しながらもそう思った