「朝ごはん・・・出来たらしいよ。じゃ」


それだけいい終わると栞はスタスタと階段を降りていった


「お兄ちゃん起きた?」階段の下で母親の声がする


「知らない」妹は面倒臭そうに答えていた


手荒いがこれで俺は完全に目が覚めた


ベッドから勢いよく飛び起きるとそのままの速さでキッチンまでかけ降りた


「おはよう、宗」


すでに父親、母親、妹が席について朝ごはんを食べている


俺の父親は、至って普通のサラリーマン。母親は、看護師だ


今日はみんな仕事だった


「宗・・・今日あなたのクラスのお友達が来るんでしょう」


俺は、急いで席につきパンを力いっぱいほお張りながら頷いた


「そのことなんだが・・・急な話で申し訳ないんだが10時くらいにな、駅に行ってもらいたいんだよ」


親父がすまなそうに話す


「えっっ?何で?」


俺は、パンが口いっぱいで上手く話せない


「お前のばあちゃんが来る。」



お母さんの顔が一瞬ひきつった