私は日傘を片手に、彼の少し後ろを歩く。 これがいつものスタイル。 空を眺める。 いい天気だー。 ふと視線を落とす。 あ、ネコ。 気持ち良さそうに寝そべっている。 私は立ち止まる。 かわいい…! 歩みを止めてしまった私に、彼が気付き、私の元に寄ってくる。 「……どうした?」 「え?あ、かわいくてつい」 私は緩みきった顔を彼に向ける。 「そ」 彼は素っ気なく言う。 「?」 どうしたのかな? 私はネコに目線を戻した。