チュンチュン、と小鳥の鳴き声と
うるさく鳴り響く目覚し時計の音。
そして、部屋のドアの隙間から
もくもくと漂って来る
焦げた目玉焼きの臭い。
それに嘆く母親の悲鳴。
……うるさいなぁ、ったくもぅ!
もそもそと布団から体を起こし、
うーん、と大きく背伸びをする。
いつも通りの朝が始まる。
「もー、お母さん?
また目玉焼き焦がしたでしょ!」
「わーん!なんでか目玉焼きは
お母さんのことが嫌いみたいです!」
そう言ってお母さんは泣きながら
また目玉焼きを作り始める。
わたしのお母さんは料理はまったく
できない。
いつもお母さんはバリバリに仕事に臨み、
キャリアウーマンで毎日忙しそうで。
そんなお母さんのかわりに
今は亡き父が料理をしてくれていた。
とか、
お母さんの自己紹介とかして
どうすんのよわたし!