麻「えっ!?翔君と!?」

「しーっ!!・・・声が大きい!」

麻「ごめんごめん。・・・だって、新田君は!?」




『新田君』



そう聞くだけで胸の奥が音を立ててる



「・・・もともと新田君とは何もないし。てゆうか、彼女いるもん」

麻「は!?新田君に?」

「うん」

麻「・・・そんな分けないじゃん(笑)」

「ホントだよ、あたし見たんだもん」

麻「・・・ふーん?、で、何で翔君よ?」

「・・・なんでって」

麻「好きなの?」




「・・・・・・うん」




ちょっと言葉に詰まったのは



そんなこと聞かれなれてないから・・・って事にしておこう




麻「・・・・・・・・・」

「・・・なによ(笑)」

麻「ま、いーけどね」

「なにが(笑)」

麻「で?あんた、翔君初カレだよね?」

「・・・声が大きいってば」

麻「・・・確か、あっちも初カノだよ?」





「・・・え?」





聞き間違えたかと思った




だってあの翔君だよ?

彼女の一人や二人・・・いてもおかしくないのに



麻「少なくとも高校入ってからは、初めてね」

「・・・まさかぁ(笑)」

麻「本当だって!!コクられてもぜーんぶ断ってたの!!」

「えー・・・?」

麻「噂だと、1年のときから好きな子がいるって・・・






  ・・・萌だったんだね」






・・・・・・まさか






そんなはずない






・・・はずないけど






『ずっと話してみたかった』



翔君の方に目を向けると

友達の輪の中で楽しそうに笑ってて




ふいにこっちを見た翔君と目が合った






にこって笑う翔君にドキン・・・って胸が高鳴る






もしかして・・・なんて思っちゃう自分に



必死にそんな分けないって言い聞かせた