門をくぐると、すごく視線を感じた。

興味の視線や、なにか妬みのある視線、好奇な視線がぐさぐさと痛いくらい刺さる。


「美宇……」

「…なんか、私たち見られてるね。」

「ん…今日は人いっぱい。」

「だね~。やっぱ不良っぽい金とか赤の頭がいっぱいいるね」


美宇の言う通り、金髪や赤毛、色んな色のメッシュのはいった頭がうようよ見える。

本当に不良学校だったとは…ま、売られた喧嘩は買うけどね。


「…今、喧嘩売られたら即買う!なんて考えたでしょ」

「え…なんで?」

「だって瑠色、嬉しそうな顔し「ちょ!も、守谷 美宇ちゃん!」……え?」



美宇の言葉を遮ったのはダークブラウンの髪をした男の子だった。

つか…誰?


「……え、誰?」


美宇も同じことを思ってたらしく、その男の子に話かけた。


「とにかく、こっち!」

と言いながらぐいぐい美宇を引っ張る茶髪男子。


いや、だから誰だよ。