「頼ー! ちょっと聞いてるのぉー?」
「あ、あぁ」
朝から泣きそうです。
学校まで、あと少しだったのに…
せっかく、気づかないフリができそうだったのに…
私、立花 羽于は普通の高校生で、
ただひとつ…
あの、相楽 頼斗の彼女です。
甘い声で、頼斗を呼ばないで。
頼斗と一緒に歩かないで。
頼斗に触らないで。
なんて、彼女だとしても言えないよ…
頼斗はモテる。
なんたって、如月学園のミスターだもん。
如月学園の文化祭は、
この辺りでは有名であり、人気なのが
勉強、スポーツ、一番は容姿で選ばれ
みんなに選ばれた人がミスとミスターで、
去年のミスターが頼斗なんです。
人気は上がり続けてます。
