でも、ガラにもなく俺は話しかけることができなかった。 めがねを拾ってやったとき、下向いてありがとうと言ったアイツは俺の顔を見てないから知らないはず。 知らないヤツが話しかけても、相手にしてもらえないって思った。 悩めば悩むほど、分からなくなって。 考えるのもめんどくさくなって。 アイツのことは、忘れよう。 そう、思うようになった。