「そーいや翼。お前、ピアス見えてんぞ。」



「は?」



翼はバッと耳を触る。



バレないよう、髪の毛で隠していたようだ。



「俊ちゃん、頼む!!これだけは見逃して!?」



「そうは、言ってもなぁ。」


先生はう〜んと唸る。



ふと翼を見るとピアスに触れながら真剣な顔をしていた。



「あの、先生?
……見逃してあげてください。」




頭で考えるより先に口が動いていた自分に驚く。