タイムスリップ

博喜は目を見開いて


こっちを見ている


「・・・」


「・・・よぉ」


「・・・」


祐矢があいさつをしても


博喜は黙ったまんまだった


「博喜・・・僕たち二人と友達になってくれないか?」


「・・・」


博喜は目をそらし


ずっと黙っている


「・・・・ホラ」


と僕が祐矢の耳元で囁くと


「・・・博喜・・・・悪かった・・・」


博喜は少し動揺していた


「こんなこと言ったら


いっそう嫌われるかも知れないけど・・・


俺、お前がそんなに傷ついてるなんて


気づいてなかったよ・・・」


「・・・」


博喜の顔からは悲しみと怒りのオーラが出ていた


「・・・たかが暴力


・・・たかが悪口・・・


そんなんで傷つくわけがない


って思ってた・・・」


博喜の目からとうとう涙がこぼれた